きれいに片付いているのに、色も派手じゃないのに、
なぜか落ち着かない部屋。
「何が悪いのかわからない」
そんな違和感を感じたことはありませんか。
その原因、配色や家具のセンスではなく、
“素材同士の相性”かもしれません。
✦ 素材偏愛シリーズ ✦
素材の魅力を、インテリアコーディネーター目線で少しマニアックに綴る連載です。
素材のミスマッチとは何か
素材のミスマッチとは、
木・金属・布・石など、それぞれが持つ質感や雰囲気が、うまく噛み合っていない状態のことです。
一つひとつを見れば、どれも素敵な素材。
けれど、同じ空間に重なったとき、
・温度感
・触れたときの感覚
・時間の流れ方
がちぐはぐになってしまうと、空間全体が落ち着かなくなってしまいます。
それは、「選び方が間違っている」からではなく、組み合わせ方の問題です。
よくある「落ち着かない素材の組み合わせ」
冷たい素材が重なりすぎている
石・ガラス・黒い金属など、視覚的にも触感的にも冷たさを感じる素材が多いと、
空間は引き締まる一方で、気持ちが休まりにくくなります。
特に、手や足が触れる場所まで冷たい素材ばかりだと、
無意識に緊張が続いてしまいます。
自然素材と工業的素材が混在しすぎている
ラフな木の質感と、ツルっとした金属や化学素材。
どちらも悪いわけではありませんが、
方向性が揃っていないと、空間の中で時間の流れが分断されます。
「やさしい」と「シャープ」が同時に主張しすぎてしまう状態です。
木の“質感”がバラバラ
床、建具、家具。
すべて「木」でも、
・無垢のラフさ
・表情の少ない木目
・コントラストの強い木目
これらが混ざりすぎると、視線が落ち着かず、
空間がざわついて見えます。
大切なのは、明るいか暗いかではなく、
木の持つ性格が揃っているか、バラバラになりすぎていないかです。
なぜ「落ち着かない」と感じるのか
人は、空間を目だけで見ているわけではありません。
触ったときの硬さ。
足元の温度。
光の反射の仕方。
それらを、無意識のうちに体で感じ取っています。
冷たいものと温かいもの、
硬いものと柔らかいもの。
そのバランスが崩れると、理由は言葉にできなくても、
心は落ち着きにくくなります。
「なんとなく居心地が悪い」
その感覚は、とても正直なサインです。
整えるための考え方
すべての素材を同じに揃える必要はありません。
大切なのは、方向を決めることです。
たとえば、
・この部屋で、どんな時間を過ごしたいか
・一番長く触れる素材は何か
・面積が大きい素材はどれか
それを意識するだけで、選ぶ基準は自然と絞られていきます。
「正解の素材」を探すより、「この空間は、どんな質感でありたいか」
そう考えるほうが、迷いは少なくなります。
おわりに
なぜか落ち着かない部屋は、けっして失敗した空間ではありません。
まだ、整える視点を知らないだけ。
素材を見る目が変わると、
部屋の感じ方も、少しずつ変わっていきます。
違和感は、整えるための入り口です🌿
一緒に考えていきましょう。
✦✦✦✦
今後、「素材偏愛シリーズ」は、不定期でお届けしていきます。
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