キッチンづくりで「ワークトップの素材をどうするか」で迷う方は多いです。
人工大理石・ステンレス・セラミック……どれも人気ですが、見た目や質感だけでなく、日々の使い心地やお手入れのしやすさも異なります。
この記事では、それぞれの素材の特徴・メリット・デメリット・おすすめの選び方を、実際の住まいづくりの現場で多くの事例を見てきた立場から解説します。
キッチンの使い方や暮らし方に合わせて、自分にぴったりの天板を見つけてみましょう。
1. 素材によって“使い心地”も“印象”も変わる
ワークトップは、キッチンの中でもっとも使用頻度が高い部分。
食材を切ったり、鍋を置いたり、毎日手に触れる場所だからこそ、素材の特性を知っておくことが大切です。
素材によって、見た目はもちろん、お手入れのしやすさ・価格帯が異なります。
まずは「どんなキッチンにしたいか」「どんな使い方をするか」を整理してから検討すると、迷いにくくなります。
2. 人工大理石
特徴
- アクリル系またはポリエステル系の樹脂を主原料とした人工素材。
- 近年はホワイトだけでなく、ブラック系やブラウン系などの濃色タイプも登場。
光沢のあるものからマットな質感まで、デザインの幅が広い。
メリット
- カラーバリエーションが豊富で、扉材や空間テイストに合わせやすい
- シンクも同素材で作る場合はシームレス接合が可能で、継ぎ目が目立たない
- 水垢や細かな傷が比較的目立ちにくい
デメリット
- 熱に弱く、鍋を直接置くと変色や跡がつく場合がある
- 濃色タイプは手垢や水滴跡が目立つことも
- 研磨すればある程度補修は可能だが、深い傷は残る
おすすめのスタイル
ナチュラル、北欧、シンプルモダン
3. ステンレス
特徴
- 業務用キッチンでも定番の、衛生的で丈夫な素材。
- 一口に「ステンレス」と言っても、仕上げによって印象が変わります。
- ヘアライン仕上げ:細い線状の加工がカッコよい印象ですが、傷は目立ちやすい
- バイブレーション仕上げ:光の反射が柔らかなマット仕上げ、手垢・水垢に注意
- エンボス・ドット仕上げ:防汚性があり、実用的ですが、おしゃれ感は少ない
メリット
- 一般的には、頑丈でお手入れはラク
- 汚れや臭いがつきにくく、衛生的
- シンプルでどんな扉材にも合わせやすい
デメリット
- もらい錆に注意
- 傷がつきやすく、手垢や水垢が目立つことがある
- 一般的に熱に強いと言われるが、高温の鍋を長時間置くとリング状の焦げ跡が残る場合も(鍋敷きは必要です)
- 無機質な印象を好まない人にはやや冷たく感じられる
おすすめのスタイル
インダストリアル、シンプルモダン
4. セラミック
特徴
- 陶磁器を高温で焼き固めた素材で、石のような質感と高い硬度が特徴。
- 近年はマット仕上げが主流で、キッチン全体を上質な印象に。
メリット
- 傷・熱・汚れに非常に強い
- 熱い鍋を直接置いてもOK
- 高級感があり、トレンドの“ホテルライク”にもぴったり
デメリット
- 素材自体が硬く、衝撃によって欠ける場合もある(小口)
- シンクは別素材となるため、接合部の段差は避けられず、汚れが溜まりやすい
- 価格が高め
- メーカーが限られる
おすすめのスタイル
ホテルライク、モダン
5. 素材選びのポイント
素材選びでは、「デザインの好み」だけでなく「暮らしの習慣」を考慮するのがポイントです。
- よく料理をする → 熱や汚れに強い素材を
- 掃除をラクにしたい → 水垢が目立ちにくい仕上げを
- 見た目を重視したい → 色味・質感・扉材とのバランスを
実際のサンプルを触って、光の反射や手触りを確認してみるのもおすすめです。
6. 素材の特徴を知って、自分らしいキッチンに
ワークトップの素材に「これが正解」というものはありません。
デザイン性・機能性・価格のバランスを意識して、あなたの暮らしに合う素材を選びましょう。
ただ、これまで多くの方のキッチン選びに携わってきて感じるのは、
「どんなふうにキッチンを使いたいか」で選ぶと、後悔が少ないということ。
料理を毎日する方、家族みんなで使う方、デザイン重視で見せるキッチンにしたい方――
それぞれの暮らしの習慣に合わせて、ぴったりの素材があります。
見た目も大事ですが、毎日使うものだからこそ、使い続けることを想像して、心地よいと感じられる素材をぜひ見つけてください。長く愛せる素材になりますように。
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