
家づくりの打ち合わせでは、フローリングやドア、巾木や窓枠、キッチンの扉など、空間のベースとなる色・素材を決めていきます。
そして最後にやってくるのが”壁紙(クロス)”の打ち合わせ。
「たくさん種類があって、逆に決めきれない」「どれが私たちの家に合うの?」
「選んだ色が実際に貼られたら、思っていたのと違った」そんな声も聞かれます。
でも、壁紙ひとつで空間の印象がガラリと変わります!
今日は、壁紙選びの基本と、アクセントクロスを使うときのコツについてまとめました。
1.壁紙ってどう選ぶ?意外と難しい?
壁紙選びが難しく感じる理由は、大きく3つあります:
- 面積が広いから、空間の印象に直結する
- 小さなサンプルと、実際に貼ったときの印象が違って見える
- 種類が豊富にありすぎて、どれが自分の家に合うかが分かりにくい
さらに、床や建具、キッチンの扉などを決めたあと、最後に壁紙を決めることが多いため、疲れが出て「なんとなく無難に…」と妥協しやすい場面でもあります。
2.ベースクロスの選び方が空間の印象を左右する
お部屋全体の9割以上を占めるのが「ベースクロス(メインの壁紙)」です。
定番は白ですが、最近は次のような色味が人気です:
- ライトグレー
- グレージュ(グレー+ベージュ)
- 淡いベージュ系
「白すぎると無機質な印象になる」と感じる方も多く、空間にあたたかみを出せるニュアンスカラーが選ばれています。
注意が必要なのは、小さなサンプルで見る色よりも、実際にクロスを貼る面積は大きいため、
少しあかるく(うすく)見えること。カタログの小さなサンプルは、面積効果で少し濃く見えます。
また、シンプルな空間に仕上げたい場合には、天井にも同じクロスを貼ることが多いのですが、
その場合に注意が必要なのは、壁面よりも天井面の方が濃く(暗く)見えること。照明の光は、下方向に広がるので、天井面には当たりにくいのです。
さらに、白ではないクロスを選んだ場合、ダウンライトの枠色、スイッチやコンセントのプレートの色に気を付けてくださいね。クロスの色が濃い場合、これらは悪目立ちすることもあります。
そして、見落としやすいのは、換気扇や住宅用火災警報器。
標準は、白であることが多いので、どこに付くのか、目立つところにしかつけられないのか、他に設置場所の候補はないのか、オプションで色が変えられる選択肢はあるのか、を確認してください。
細部まで気を付けることで、素敵な空間になります!
3.アクセントクロスってどう使う?
「1面だけ変えて、ちょっと遊び心を出したい」
「空間にメリハリがほしい」
そんなときに活躍するのが「アクセントクロス」です。
アクセントクロスのおすすめの場所
- リビングのテレビ背面やソファ背面(間取りによる)
- 主寝室のベッドのヘッドボード面
- トイレや洗面の正面、または奥の壁
人気の柄・素材
- 抽象柄(モルタル調・スタッコ柄)
- 石目調(タイル調)や木目調(ウッド調)のリアル系プリント
4.よくある後悔とその理由
選んでから「失敗したかも」と思いやすいのが壁紙です。
- 思っていたより白すぎて病院のような印象に
- 光の当たり方でグレーが青っぽく見えてしまった
- アクセントクロスの主張が強すぎてすぐに飽きそう
- テイストに合っておらず、全体がちぐはぐに見える
これらの原因の多くは、小さなサンプルだけで判断してしまったことや、空間全体で見たときのバランスを想像しなかったことにあります。
5.コーディネーターからのアドバイス
壁紙を選ぶときに意識したいのは、「壁紙単体」ではなく「空間全体との調和」。
- 床や建具との相性を見て選ぶ
- 色だけでなく、光沢・マット感・凹凸の有無など質感にも注目
- 特に、照明の種類(電球色/昼白色)で見え方が変わる点にも注意
また、アクセントクロスは“なんとなく貼る”よりも、「ここに貼りたい理由」があると成功しやすいです。
たとえば「ベッドのヘッドボードの代わりに」「正面に視線を集めたい」など、目的がはっきりしていると選びやすくなります。
最後に壁紙が決まったら、
巾木や窓枠の色がその壁紙に対してなじんでいるか、悪目立ちしていないかをもう一度確認されることをおススメします。
6.まとめ|壁紙も「なんとなく」ではなく「空間全体」を見て選ぼう
壁紙は、空間を印象づけます。
- ベースクロスは、床・建具と合わせて空間に「なじむ色」にする
- アクセントクロスは、場所・色・柄のバランスを考えて取り入れる
- サンプルだけで決めず、写真や施工例も参考にする
最後の仕上げとして、壁紙選び~巾木や窓枠など色”細部”までこだわることで、より完成度の高いインテリアになります。
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